「薔薇より赤い心臓の歌」本人による作品解説

 
1.薔薇より赤い心臓の歌

初演は確か1991年、渋谷Egg-man。
ヨタロウ氏率いるメトロファルスのライブにて。
ヨタロウくん、私、横川タダヒコ氏の3人によって初めて聴衆の前で演奏されました。
それから何年もの後、やっとの思いでマルチテープ に収められたこの曲は、初演当時より数段輝きを増しているように思われます。
年齢を重ね、若い音楽家にありがちな傲慢さはとうに無く、他人の音色に耳を傾ける余裕があってようやく醸し出せる、成熟した音像です。
Vocal:伊藤ヨタロウ、濱田理恵 Piano:濱田理恵 Violin:HONZI Mandolin:西村哲也

2.憂鬱なチェリーボーイ
曲そのものはとてもシンプルで、演奏者の感情移入を許す領域がとても大きい。
いつもこうでなくてはならない、という決まり事が無い。
大いに盛り上がる時もあれば、夕凪のように静かに終わる時もある。
私にとっては、それがこの曲の魅力です。
初演その他の成り立ち、録音時の編成も一曲目に同じく。

3.まぼろよつむぎ
このマキシシングルで唯一私が作曲している曲で、この録音用に作りました。
当時私がホーカシャンに対して抱いていたイメージをとてもよく表していると思います。
歌詞を書くヨタロウくんと特に打ち合わせはしませんでしたが、迷いに迷いながら本当に素敵な詞を書いてくれました。
アコースティック・ギターは西村くん。
ゲストに、Wood Bass:バカボン鈴木 Steel Pan:田村玄一
恥ずかしながら、私の携帯電話の着メロです。 

4.薔薇より赤い心臓の歌(望郷編)
本来ならばここにはカラオケを収録するのですが、以前私が楽曲まるごと担当した宮村優子さんのシングルでカラオケの代わりにオカリナバージョンを収録した事があり、参考にしてみてはどうかと提案したのです。とても奥行きのあるシングルに仕上がった事など話したところ、即その案が採用されたのでした。
ハーモニカバージョン用にオケにも手を加えたり、手間暇かけたアプローチだったと思います。一枚目のマキシシングルで通常ここまでやらせて貰えないかも知れない。メーカーの寛容なる姿勢のお陰ですね。
コクのあるハーモニカ演奏は、栗コーダーカルテットの川口義之くん。

 



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